今日が最終出社、明日から有休消化期間だー!!!!うおおおおおおおおおおおお!!!!!
2019年の春から3年間、ライブ配信サービス「Mirrativ」のバックエンドを書いてきた stakme です。この夏で卒業です!お疲れさま〜!!!!!
頑張った、やりきった、本当は退職後半年くらい休みたい。けれど借金と税金がそれを許してくれないので、今後も頑張ります。
この記事では、これからミラティブのバックエンドチームに加わる方に向けて
- 私はこういう理由でミラティブに来たよ
- 入社時はこういう経験値だったよ
- この会社ではこういう経験ができたよ
という話をします。あとでのんびり自分のnoteに書いてもよかったんですけど、テンションのおかしい退職者の記事がテックブログに載っていたらクリックレート高い面白いかなって思って…
ちなみに執筆時点では掲載許可とか取ってないのですが、たぶん大丈夫です。なので書きますね。
なぜミラティブ?
私はもともとソーシャルネットワークに強い興味を持っていました。いろんな観点がありますが、まずひとつ「自分がお世話になったWebチャット*1のように、自分より若い人の役に立つものをインターネットのどこかに作りたい」といった気持ちがあって… 一言でいえば、ソーシャルネットワークをやるためにミラティブに来ました。
Mirrativを機能面で分類するなら「ゲーム実況」であり「アバター配信」であるわけですが、その実際のありようはSNSなんです。ミラティブ社内ではそのように認識されていますし、面談などでもそういう話になると思います。配信者さんがいて、視聴者さんがいて、それが小さいコミュニティになって、毎日会ったり、話したりする。そういう体験がサービスの根幹にあります。そのことが私の関心と完全に重なったので「次の仕事はここだな…」と決めて入社しました。
最初は「Perlはちょっと…」と思っていたんですけど。*2
あのころの経験値
箇条書きで。
- 学位はいわゆる文系(文学と法律)
- ミラティブほどの大規模サービスの経験なし
- プログラミング言語の習得は好き。20言語くらい本で読んだ
- チーム開発のお作法が(少なくとも外観は)身についている
- 著名なフレームワークを仕事で触った経験がある
- Extreme Programmingみたいなマインドはあまり身についていない
この場所で経験できたこと
一番に挙げるならやはり「ソフトウェアエンジニアってどういう仕事なんだっけ、どう働くんだっけ」という基本が徹底的に再インストールされたことですね。それまで何年も働いておいて、今更なにを言っているんだという感じではありますが…
たとえば、基本ができていない状態が「自分の書いたSQLでサービスが落ちました、すみません、ごめんなさい、気をつけます😱」だとすると、基本ができている状態はこうなります👨🚒
- 何が起こっているのか、誰がどういう影響を受けたのか、どれくらい特定できるのか
- 誰に情報を伝えるべきか、どう伝えるべきか
- なぜそのSQLが原因だと言えるのか、関連するログはどうなっているか、グラフなどで可視化できるか
- なぜSQLでサービスが落ちるのか、いかなる機序によるものか
- どうすれば復旧するか、どのような対応が必要か、いつ対応するのか
- 何が発生原因か、どこにリスクがあるのか
- どんな仕組みを導入すれば再発を防止できるか
- 対応に困った箇所はないか、マニュアルを改善する余地はないか
障害に限らないですが、現状を明らかにして処理するという発想であり、それに基づいて定型化された行動パターンですね。これがきちんと身につき、咄嗟の瞬間、一番パニックになりそうなときにも出てくるようになりました。避難訓練と同じで、慌てている緊急事態にできることは「繰り返しやっていること」だけなのかなと思いますが、それができるようになった。これが一番いい経験ですね。
ミラティブはサービス規模が大きく、機能面での改修も活発ですから、一定の頻度で事故・トラブルは起こるのが現実です。それを通じて私自身も鍛えられたし、事故があるたびにミラティブの(特に基盤よりの)コードも洗練されて安全になりました。自分が成長できたことも嬉しいし、安全性向上に貢献できたことも嬉しいです。
…まあ「安全になった」といっても、結局のところ事故はあの手この手で起こります。「今後は無事故でイケる」という話では全然ないです。なので、これから入社する方も同じような経験ができるんじゃないかなって思います。
ユーザーさんありき
過去の業務でも、そういう経験がゼロだったわけじゃないんですが…
ミラティブでの仕事は、とにかくユーザーさんの反応(個別の機能に対する反応だけじゃなくて、アプリ自体に対する応援とか批判とか)があるからこそやってこれた気がします。
それはおそらく、ミラティブがしっかりソーシャルネットワークとして機能しているからなんです。そこには毎日誰かがいて、会って、話して、感情を共有して、夢を語って、応援して、さらに他の誰かと出会って、進学や就職で去ったり、戻ってきたりして… そういう「場」があるんですよね。だからこそ、ユーザーさんの熱量も尋常じゃない。その熱さに応える(あるいは晒される)仕事ができたことは、ミラティブならではの特別な経験だなって思います。
ユーザーの皆さん、ときどき障害を起こして迷惑をかけてごめんなさい!一つずつ地道に改善しているので許してください🙏
最後に
最後まで記事を読んでくれた方、ありがとうございました。この記事をきっかけにミラティブという会社、あるいはそのバックエンドエンジニアというポジションに興味を持ってもらえたら嬉しいです。
この3年間、プロダクトを好きなまま仕事ができ、好きなまま去ります。そういう気持ちで仕事を辞めるのも初めてかもしれない。いい仕事だったなー。